クライマー・ボルダリング・登山・の故障・ケガ詳細解説
ボルダリングの整体院では、さまざまなクライミング傷害に対する最適な施術と、セルフケアのための個別アドバイスをおこなっています
肩が痛い
腱板損傷・四十肩…ほか
肩関節炎・腱板損傷・関節唇損傷・上腕二頭筋腱炎・・
意外と多く、長期化して苦しんでいる方が多いのが、クライミングでの肩の故障です。
今の痛みを減らすことが、まずは大切ですが、再発しにくい環境を作るための「筋バランスの調整」も大事なポイントです。
「ほとんどのシリアスクライマーは背中が硬い」
と言っても過言ではありません
日常のデスクワークなど、そもそもコることの多い肩・背中。その筋肉が硬い状態でジムへ行き、適切なウォームアップや十分なマッサージをすることなく、筋肉の冷えた状態で登り始めてしまう方を多く見ます。
日常で固くなった筋肉が
クライミングでさらに硬直化
そんな日々のクライミングを続けてしまうと、肩のインナーマッスル(回旋筋群=ローテーターカフなど)や、肩甲骨周りの多くの筋肉が、繰り返しの負荷+クールダウン不足で、さらに固くコった状態になっていきます。
固くなった筋肉 + 強い負荷
= 肉離れ や 急性炎症
筋肉が緊張した状態で、ガストン・デッドポイント・足ブラといったムーブをすると、インナーマッスルの損傷(肉離れのような状態)につながります。それだけでなく、腱や靭帯を傷めることもあります。
また、長期間筋肉のコった状態が続き、疲労物質が溜まると「炎症の痛み」が生じます。この炎症も、ときには突然発生して激痛を起こすことがあります。
おおもとの原因は
身体全体に疲労が溜まった結果
< 筋肉の緊張・筋バランスの崩れ >
+
< 疲労が溜まりやすい身体 >
・ 肩のどの部位が痛いのか?
・ どんな動作で痛むのか?
・ 痛みに変化があるのか?
・ 激痛か鈍痛か?
…諸状況により、アプローチすべき場所が異なります。
「痛みのでる動き」を、よく確認しながらの対応がポイントです。「痛くて腕が挙がらない」「腕を回すと痛い」という場合でも、痛みの原因は「背中や上腕」にあるケースは多いです。
肩の急性障害
肩の急性障害(突然の痛み)の場合、炎症だけでなく、肩甲骨周りの筋肉の「肉ばなれ」や「腱の損傷」も多いです。
「筋肉」を傷めている場合、断裂した筋肉とその周辺に、アプローチする必要があります。筋肉のコンディションが良くなることで、古傷にしないための「きれいな治癒」にもつながります。
「腱」を傷めている場合、筋肉より回復に時間がかかります。また、強い炎症が起きたまま、我慢して登り続けた場合、復帰までの時間は長くなります。地道な活動が必須です。
きちんと対処せず、”だましだまし”登った代償は、しっかり払わねばなりません。しかし、それによって再発が防げますし、治った後グレードは向上します。
再発しない環境を整える
いずれにしても、痛みの原因となる筋肉の緊張や、筋肉・腱・筋膜などの損傷と、筋バランスの崩れにたいするアプローチが必須です。それらを同時におこない、再発しない環境を整えてます。
ただし大きな損傷では、保存療法(施術・体操・温熱・栄養といった外的アプローチ)が、難しいこともあります。
その際は、まず医療機関で検査・診断されることをお勧めします。その上で、サポート可能な内容をご相談します。手術等が必要と判断された場合、手術後〜復帰までの対応の良し悪しが、パフォーマンスに大きく影響します。一緒に計画を立て、最善の結果が出るようサポートします。
改善に”魔法”はありません
改善に”魔法”はありません。なぜなら、特に慢性痛は”生活習慣による故障”だからです。月に1〜2回程度の通院では、一般的に改善は難しいです(*取り組み方によっては、可能な場合もあります)。
中途半端な対応は
ある程度よくなっても持続しません
中途半端な対応、は持続しません。通院をやめるとぶり返し、努力が水の泡になってしまいます。強くなるため、楽しく登るため、ときには努力が必要です。お互いに協力しながら、時間を作っていきましょう。
Q. 登りながらなおせますか?
A. 「痛いことを続けながら
治すことはできません」
…この現実は、どうしても、受け入れなければいけません。
たとえば、
「風邪薬を飲んだら、毎日飲み会で騒げる」
「痩せたいけど、毎食ラーメンの大盛が食べたい」
「毎日傷口を掻き壊しながら、傷を治したい」
「名医の手術なら、翌日から運動できるはず」
…こんな人がいたら、どう思いますか?
ふつう、笑われますね。
”痛みの出るクライミング”をやめずに、「施術でなんとかしよう」という考えは、これと同じような話です。
矛盾した考えでは、治るものも治りません。せっかくお金と時間を費やしても、ムダになってしまいます。
ですから、「痛いクライミング」をしながらの通院は、おすすめしません。しかし、工夫すれば、「痛くないクライミング」ができる場合、もあります。
そんなときは、ポイントをお伝えしながら、極力「改善を妨げない登り方」をする前提で、改善を進めます。
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課題の選び方(痛い課題は絶対登らない)
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登りに行く頻度(週1〜2回が限度)
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一回のトレーニング時間(2時間程度まで)
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ウォームアップ・クールダウンの方法
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レスト日のセルフケアの方法
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必要な栄養素の摂り方
・・・など相談しながら
「回復を妨げないクライミング」を
一緒に考えていきます
「ぶり返しのない復帰」をサポートします!