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Bouldering, climbing, and mountaineering for breakdowns, chronic pain, and maintenance, and bodywork clinic
pain free climbing
慢性痛が治らない人の特徴
− ある指の慢性痛に悩む方の話 −
「治したいけど、毒を飲むのは、やめたくないです」
〜誘惑に勝てない人は慢性痛が治らない〜
…指が腫れ上がって、少し触るだけで痛い。指が曲がらない。保持力も下がってきた。
だけど、来月のコンペまでに治したい。
でも、今まで通り、週4で登りたい。
友達と登る予定があるから、来週は整体院に来れない。
通勤のついでじゃないと面倒なので、週末は整体院に行きたくない。
治すことにリソースを向けよう、という意志が見えない来院者さん。
実証済みの、効果絶大な登り方を伝えても…
「そのやり方だと、強くなれないと思う」
「こういう場合、うまく行かないと思う」
…素直に試そうとしない来院者さん。
こういう方、…残念ですが、治りません。
どこに行っても、誰に相談しても、無駄。
「健康になりたいけど、毒を飲むのはやめたくない」
「痩せたいけど、大盛りとデザートが食べたい」
「3食ラーメンで、月に2回だけ野菜を食べて、健康になりたい」
…これと同じ。
ふつう、笑われますね。
つまり…努力が無駄です。矛盾したことをしている状態。
せっかく、お金と時間を使って整体院に行っても、「悪いこと」は今まで通りやる。「良いこと」をやっても、自らどんどん帳消しにする。
お金と時間を使って整体院に行っても、その意味が発揮される努力をしない人…これは、「何もしない」のとほとんど同じです。
クライマーの指の慢性痛は「生活習慣病」のようなものです。つまり、原因はその人の「考え方」にあります。
「こうしたら強くなれる」
「こうしたらうまく行く」
「こうしたほうがトクだ」
…という、その考え方が間違っていたから、指の故障が起きている、ということ。
クライミングに対する考え方、クライミングのためにやってきたこと、それが正しければ、指は痛くなっていないはずです。中には、「良かれと思ってやっていること」も多いので、困ったものです。
だから、こんなときは、凝り固まった固定観念を、リセットするのが一番大事。
…例えば、
「休むと弱くなってしまう」と言う方は、非常ーーに多いです。
でも例えば、
膝が痛いまま、「走らないと遅くなるから」と言って、びっこを引いてマラソンしている人がいたら?そんな状態で走って、速くなりますかね?
クライマーには、こういう「異常な状態」に慣れてしまってる方が、多いです。
「痛いけど休むと弱くなるから」は誤り。…正しくは、こういうことです。
「休んで治さないから、弱くなる」
先程の来院者さんは、痛いまま登った結果、「脳が全力を出すのをやめる」ところまで来ています。
痛いところを治すために、身体は必死です。それで、脳はしかたなく、指に力が入らないように、リミッターをかけている。なのに、身体の親切を無視して、指が壊れることをやるわけです。
こういう話を聞くと、身体がかわいそうで仕方ありません。
…ただ、こういう方も、本心は別のところにあります。本当の気持ちは、たぶんこうです。
「楽しいことをやめたくない」
これが「本当の本音」です。楽しくなかったら、「弱くなってもいいや」と思うでしょう。
「楽しいことをやめたくない」。これは、もちろん自由なんですが、ワガママとも言えます。
「それはいいけど、治らないよ?それでもいい?」
…ということです。
「痩せたい」と言いながら毎日ケーキを食べてる人、と同じですね。
…つまり「誘惑に勝てない人は、慢性痛が治らない」んです。
そして、「本当に強い人は、誘惑に勝ってきた人」…これも、間違いありません。
ブレーキ踏みながら、アクセル踏んでるような状態では、身体は鍛えられません。つまり、努力が無駄になってしまいます。
…それどころか、「弱くなるために努力している」状態です。
「努力して弱くなりたいですか?」
ずっと痛いまま、我慢して登り続けている方。ちょっと冷静に考えてみてください。
今までの考えが正しければ、故障は治り、グレードも上がっていきます。そうでないなら、「正しい」と思ってきたこと、それこそが故障の原因です。
正しい対応と、正しい努力をすれば、ほとんどの慢性痛は改善可能です。無駄な努力、間違った努力は、今日からやめましょう!そして、痛みのないクライミングを、取り戻してください。
クライミングを始めた頃、痛くなかった頃を、思い出してください。
自由に体が動くあの感じ。
どこも痛くない。
思いっきり動ける。
あの時の状態。
…それが「ふつう」なのです。
まず「ふつう」の身体にすること。
それが上達と、より楽しい毎日への近道です
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